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高校生の現代文テスト対策 夏目漱石『こころ』導入篇
かねてより、10月には夏目漱石の『こころ』について、高校生の中間(期末)テスト対策の考察を掲載する旨、各サイトにてご案内してまいりました。まずは導入篇として、「下 先生と遺書」における主要な3人の登場人物、「先生」と「K」、「御嬢さん」について、その人物像のとりまとめから、すすめてみて下さい。
以下、問いかけと、一解釈としての解答例を、掲載致します。
導入 登場人物について、整理してみよう(ノートに4~5行で、書いてみましょう。下へ送ると解答例があります) 。
<先生(第三章の「私」)>
4~5行分、書いてみて下さい。
<K>
4~5行分、書いてみて下さい。
<御嬢さん>
4~5行分、書いてみて下さい。
☆解答例
<先生(第三章の「私」)>
地方の結構な財産家の息子。両親を同時に亡くし、財産を叔父に騙し取られる。わずかに残された財産で大学へは不自由なく通い、そのため養親に勘当されたKを助けるため、彼を自分の下宿(未亡人と御嬢さん=後の「妻<さい>の家」)に招き寄せる。
<K>
「先生」と同郷の、寺の息子。医者の家に養子に出され、養父を欺いて医学の道でなく、他の科に進んでしまう。しかも生来生真面目な彼は養家にそのことを公言したため、勘当されてしまう。意志強固な彼は夜学の教師をして学費を稼ぐが、神経衰弱になり、様子を心配した「先生」が、彼を自分の下宿に住まわせることとなる。
<御嬢さん>
軍人の遺児で、未亡人である母親と二人暮らしをしていた。美しい女で、「上 先生と私」では、先生の奥さんである。
「御嬢さん」の時分は、若き日の先生を惹きつける魅力を持っているが、また若い娘相応に軽い部分もあり、ことにKが同居するようになってからは、しばしば先生の気分を害する言動をとることがある。琴や生け花は「下手くそ」だったらしい。
もちろんこの「解答例」は、「ひとつの答え」ではありません。みなさんそれぞれ、自分の見方で登場人物のイメージを作って良いのです。「入試」でなく、作品を読み、味わう上では、読者一人一人に固有の読み方があり得ます。
当サイトでは、みなさんの「読み」を補助し、加えてある程度、テストの参考になる指針をお示しします。追っていくつかのポイントごとに、問いかけと解答例をお示しします。ご期待下さい。